IT導入補助金は2026年に何が変わりましたか?名称と締切をデジタル化・AI導入補助金2026の公式資料で確認しました
2026-09-01 公開 / 2026-09-01 に公式資料で確認
制度の要点
- 制度名
- デジタル化・AI導入補助金2026(旧称 IT導入補助金)
- 通常枠の補助額
- 5万円〜150万円未満(1〜3プロセス)、150万円〜450万円以下(4プロセス以上)
- 通常枠の補助率
- 1/2以内(最低賃金近傍の事業者は2/3以内)
- 直近の締切
- 2026年9月29日(火)17:00
- 締切が同日の枠
- 通常枠、インボイス枠(2類型)、セキュリティ対策推進枠の1〜5次
- 交付決定日
- 2026年11月9日(月)
- 事業実施期間
- 交付決定から2027年4月30日17:00まで
- 確認日
- 2026年9月1日
- 確認した資料
- 中小企業庁の事業概要資料、事務局ポータルサイトの各枠ページと事業スケジュール
IT導入補助金は2026年に何が変わりましたか?
名称が「デジタル化・AI導入補助金」に変わりました。中小企業庁が令和8年4月に公表した事業概要に、令和7年度補正予算事業から「デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)」と名称を変更したと書かれています。2026年度の事業名は「デジタル化・AI導入補助金2026」です。
事業の目的は事業概要に書かれたとおりです。中小企業・小規模事業者等の労働生産性の向上を目的として、デジタル化やDXに向けたAIを含むITツールの導入を支援する補助金だと説明されています。
検索で「IT導入補助金2026」を探すと旧称のままの解説が出てきます。ルクシアお金と制度デスクが2026年9月1日に確認した公式サイトの表記は「デジタル化・AI導入補助金2026」です。事務局のポータルサイトも同じ名称で運営されています。
2026年9月時点で次の締切はいつですか?
2026年9月29日(火)17:00です。事務局のポータルサイトの事業スケジュールで、通常枠を含む4種類の申請枠の1次から5次の締切が同じ日に設定されています。
| 申請枠 | 公募回 | 締切 | 交付決定日 | 事業実施期間の終わり |
|---|---|---|---|---|
| 通常枠 | 1〜5次 | 2026年9月29日(火)17:00 | 2026年11月9日(月) | 2027年4月30日17:00 |
| インボイス枠(インボイス対応類型) | 1〜5次 | 2026年9月29日(火)17:00 | 2026年11月9日(月) | 2027年4月30日17:00 |
| インボイス枠(電子取引類型) | 1〜5次 | 2026年9月29日(火)17:00 | 2026年11月9日(月) | 2027年4月30日17:00 |
| セキュリティ対策推進枠 | 1〜5次 | 2026年9月29日(火)17:00 | 2026年11月9日(月) | 2027年4月30日17:00 |
| 複数者連携デジタル化・AI導入枠 | 1〜3次 | 2026年10月30日(金)17:00 | 2026年12月10日(木) | 2027年5月31日17:00 |
5つの枠のうち4つが同じ日に締め切られ、複数者連携枠だけが1か月遅い、という並びです。通常枠の6次と7次の締切は、2026年9月1日の時点で未定と表示されています。
締切の時刻に注意してください。締切は17:00で、当日の24時ではありません。
通常枠の補助額と補助率はいくらですか?
導入するITツールのプロセス数で2段階に分かれます。中小企業庁の事業概要と事務局のポータルサイトに、次の金額が示されています。
| 区分 | 補助額 | 補助率 |
|---|---|---|
| ITツールのプロセス数が1〜3つまで | 5万円〜150万円未満 | 1/2以内 |
| ITツールのプロセス数が4つ以上 | 150万円〜450万円以下 | 1/2以内 |
補助額には下限があり、5万円未満の申請はできません。プロセス数が3つまでと4つ以上で金額の帯が分かれ、150万円が境目になります。
申請の前提となる条件もあります。事務局のポータルサイトには、申請要件として1種類以上の業務プロセスを保有するソフトウェアであることが挙げられ、汎用プロセスのみのソフトウェアは対象にならないと書かれています。
補助率が2/3になるのはどういう場合ですか?
最低賃金近傍の従業員を一定割合で雇用している事業者です。中小企業庁の事業概要には、次の条件を示した事業者は補助率が2/3以内になると書かれています。
令和6年10月から令和7年9月までの間で、「当該期間における地域別最低賃金以上から令和7年度改定の地域別最低賃金未満」の賃金で雇用している従業員が全従業員の30%以上である月が、3か月以上あることを示した事業者が対象です。
条件は3つの要素に分解できます。対象になる期間は令和6年10月から令和7年9月までです。対象になる従業員は、その期間の地域別最低賃金以上で、令和7年度に改定された地域別最低賃金には届かない賃金で雇用されている人です。必要な水準は、そうした従業員が全従業員の30%以上を占める月が3か月以上あることです。
4プロセス以上で申請する場合に追加される条件は何ですか?
賃上げ計画の策定と従業員への表明です。中小企業庁の事業概要には、ITツールのプロセス数が4つ以上の場合、事業計画期間において次の2つを満たす賃金引上げ計画を策定し、従業員に表明していることが必要だと書かれています。
- 1人当たり給与支給総額を、年平均成長率3%以上で増加させる計画であることが必要です。この3%は、日本銀行が定める「物価安定の目標」に1%を加えた水準だと説明されています。
- 事業場内最低賃金を、地域別最低賃金に30円以上を加えた水準にする計画であることが必要です。
補助額の帯を上げると条件が増える、という構造です。150万円以上450万円以下で申請する場合、金額だけを見て決めると賃上げ計画の要件を見落とします。
セキュリティ対策推進枠の補助額と補助率はいくらですか?
補助額は5万円から150万円で、補助率は中小企業が1/2以内、小規模事業者が2/3以内です。事務局のポータルサイトのセキュリティ対策推進枠のページに記載されています。対象経費はITツールの導入費用とサービスで、最大2年分です。
| 区分 | 補助額 | 補助率 |
|---|---|---|
| 中小企業 | 5万円〜150万円 | 1/2以内 |
| 小規模事業者 | 5万円〜150万円 | 2/3以内 |
補助額の幅は同じで、補助率だけが事業者の区分で分かれます。同じ150万円の投資でも、中小企業の補助上限が75万円、小規模事業者の補助上限が100万円になります。
インボイス枠と複数者連携デジタル化・AI導入枠の補助率は、類型ごとに区分が細かく分かれます。ルクシアお金と制度デスクは2026年9月1日の時点で両枠のページを直接確認できていないため、この記事には数値を載せません。申請の前に公募要領と各枠のページで確認してください。
通常枠の補助対象になる経費は何ですか?
ソフトウェアの費用が必須で、導入関連費が任意で加わります。事務局のポータルサイトと中小企業庁の事業概要に、次の区分が示されています。
- ソフトウェアの費用は必須の対象経費です。ソフトウェア購入費と、最大2年分のクラウド利用料が含まれます。
- 導入関連費のオプションとして、機能拡張、データ連携ツールの導入、セキュリティ対策に係る費用が対象になります。
- 導入関連費の役務として、導入コンサルティングと活用コンサルティング、導入設定、マニュアル作成、導入研修、保守サポートに係る費用が対象になります。
導入した後の費用も対象に含まれます。中小企業庁の事業概要では、保守運用やマニュアル作成といったサポート費用に加えて、IT活用の定着を促す導入後の活用支援も対象だと説明されています。
どんな会社が補助の対象になりますか?
業種ごとに資本金額と従業員数の上限が決まっています。中小企業庁の事業概要に、業種分類ごとの要件が一覧で示されています。主な業種は次のとおりです。
| 業種 | 資本金の額または出資の総額 | 常時使用する従業員の数 |
|---|---|---|
| 製造業、建設業、運輸業 | 3億円以下 | 300人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| サービス業(ソフトウェア業・情報処理サービス業・旅館業を除く) | 5千万円以下 | 100人以下 |
| 小売業 | 5千万円以下 | 50人以下 |
| ソフトウェア業または情報処理サービス業 | 3億円以下 | 300人以下 |
| 旅館業 | 5千万円以下 | 200人以下 |
| その他の業種 | 3億円以下 | 300人以下 |
資本金額と従業員数はどちらか一方を満たせば対象になる書き方で、事業概要では「資本金の額又は出資の総額が○円以下の会社又は常時使用する従業員の数が○人以下の会社及び個人事業主」と記載されています。個人事業主も対象です。
法人格が会社でなくても対象になる区分があります。事業概要には、医療法人と社会福祉法人は従業員300人以下、学校法人は従業員300人以下、商工会・都道府県商工会連合会・商工会議所は従業員100人以下という要件が示されています。特定非営利活動法人と一般・公益の財団法人および社団法人も、主たる業種の従業員規模以下であれば対象です。
申請はどのように進みますか?
事務局に登録されたIT導入支援事業者のサポートを受けて申請します。中小企業庁の事業概要に、補助スキームとして3者の関係が示されています。
補助金の申請者は、事務局に登録された「IT導入支援事業者」からのサポートを受けて申請します。IT導入支援事業者はITツールを提供するベンダーやサービス事業者で、事務局にIT導入支援事業者登録申請とITツール登録申請を行った事業者です。事務局は制度の構築、申請内容の確認、審査、検査を行います。
順序を間違えないでください。申請者は補助金申請、審査、採択、交付決定を経てからITツールの契約と購入を行い、補助金を受け取ります。交付決定の前に契約や購入を済ませてしまうと、補助の対象になりません。
この記事で確認した内容と確認日
ルクシアお金と制度デスクが2026年9月1日に確認した内容は次の4点です。
- IT導入補助金は令和7年度補正予算事業から「デジタル化・AI導入補助金」に名称が変更され、2026年度の事業名は「デジタル化・AI導入補助金2026」です。中小企業庁が令和8年4月に公表した事業概要に記載されています。
- 通常枠を含む4種類の申請枠の1次から5次の締切は2026年9月29日(火)17:00で、交付決定日は2026年11月9日(月)です。複数者連携デジタル化・AI導入枠の1次から3次の締切は2026年10月30日(金)17:00です。
- 通常枠の補助額は、ITツールのプロセス数が1〜3つまでで5万円から150万円未満、4つ以上で150万円から450万円以下です。補助率はどちらも1/2以内で、最低賃金近傍の事業者の条件を示した場合は2/3以内になります。
- プロセス数が4つ以上の申請には、1人当たり給与支給総額を年平均成長率3%以上で増加させ、事業場内最低賃金を地域別最低賃金に30円以上を加えた水準にする賃上げ計画の策定と、従業員への表明が必要です。
金額と締切は年度途中で改定される場合があります。申請の前には、事務局のポータルサイトで最新の公募要領を必ず確認してください。
- 中小企業庁 中小企業デジタル化・AI導入支援事業『デジタル化・AI導入補助金2026』の概要(令和8年4月)
https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/yosan/r8/digital_ai_summary.pdf - デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠
https://it-shien.smrj.go.jp/applicant/subsidy/normal/ - デジタル化・AI導入補助金2026 セキュリティ対策推進枠
https://it-shien.smrj.go.jp/applicant/subsidy/security/ - デジタル化・AI導入補助金2026 事業スケジュール
https://it-shien.smrj.go.jp/schedule/ - 中小企業庁 デジタル化・AI導入補助金2026の公募要領を公開しました
https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/hojyokin/kobo/2026/260310001.html